日本全国に63個ある(2021年現在)特別史跡を日本地図にプロットしました。
北は五稜郭から、南は西都原古墳まで、縄文時代~江戸時代の63史跡です。
古墳、集落跡、城跡、寺院や私塾跡など、地図へのプロットは時代別に色分けしてプロットしています。
また、成立時代、都道府県、一行解説を一覧にしています。
日本の特別史跡一覧 特別史跡の地図と時代・都道府県の一覧と一行解説。
上の地図内、下記一覧内の時代については、成立時代を記載しています。
例えば、江戸城は徳川家康の改修・拡張後がメインの時代ですが、室町時代に太田道灌が築城した平山城が始まりです。そのため、江戸城跡の時代は室町時代と記載されています。
北海道・東北地方
北海道 | ||
五稜郭跡 | 江戸時代 | 江戸時代末期に江戸幕府が函館郊外に建てた稜堡式城郭。星形をしている。 |
青森県 | ||
三内丸山遺跡 | 縄文時代 | 縄文時代の大規模集落跡。住居群、倉庫群、3階建ての堀立柱建物が再現されている。 |
岩手県 | ||
中尊寺境内 | 平安時代 | 天台宗の寺院。奥州藤原氏ゆかりの寺。金色堂があり、世界遺産。 |
無量光院跡 | 平安時代 | 京都の平等院を模して造られた寺院の跡。現在は土塁や礎石が残る。世界遺産。 |
毛越寺境内 附 鎮守社跡 | 平安時代 | 天台宗の寺院。世界遺産。 |
宮城県 | ||
多賀城跡 附 寺跡 | 奈良時代 | 多賀城市にあった古代城跡。奈良平城京が軍事拠点として松島丘陵に設置。 |
秋田県 | ||
大湯環状列石 | 縄文時代 | 鹿角市にある配石遺跡。ストーンサークルと、掘立柱建物跡、竪穴式住居跡などがある。 |
関東地方
茨城県 | ||
旧弘道館 | 江戸時代 | 水戸市の藩校。9代水戸藩主により水戸城三の丸に作られた。正門、正庁、至善堂が残る。 |
常陸国分寺跡 | 奈良時代 | 真言宗浄瑠璃山東方院国分寺の創建時の遺構。兵火により焼失。 |
常陸国分尼寺跡 | 奈良時代 | 国分寺の西北に位置し、南大門、中門、金堂などの遺構。1590年の兵火で焼失。 |
栃木県 | ||
大谷磨崖仏 | 平安時代 | 宇都宮市にある磨崖仏。千手観音、釈迦三尊、薬師三尊、阿弥陀三尊が彫られている。 |
日光杉並木街道 附 並木寄進碑 | 江戸時代 | 日光周辺の3区間の杉並木の総称。世界最長の並木道。唯一の天然記念物との二重指定。 |
群馬県 | ||
金井沢碑 | 奈良時代 | 高崎市にある古碑。「上野三古碑」。奈良時代の天地への誓願の旨が記された碑。9行112文字が刻まれている。 |
山上碑および古墳 | 飛鳥時代 | 高崎市にある古碑と隣接する古墳。古碑は「上野三古碑」で墓誌と考えられ、古墳は15m程度の山寄円墳。 |
多胡碑 | 奈良時代 | 高崎市にある古碑。「上野三古碑」。奈良時代に多胡郡が設置された際の記念碑とされる。 |
埼玉県 | ||
埼玉古墳群 | 古墳時代 | 行田市にある古墳群。前方後円墳8基と円墳1基が残る大型古墳群。 |
千葉県 | ||
加曽利貝塚 | 縄文時代 | 千葉市にある日本最大級の貝塚。貝塚周辺には小型貝塚や住居跡が広く分布している。 |
東京都 | ||
旧浜離宮庭園 | 江戸時代 | 江戸時代に造成された庭園。甲府藩邸、徳川将軍家の別邸、宮内庁離宮を経て東京都が管理。 |
江戸城跡 | 室町時代 | 千代田城、江城。現在の皇居。室町時代に築城の平山城が始まりで、徳川家により改修、拡張が行われた。 |
小石川後楽園 | 江戸時代 | 水戸徳川家の江戸上屋敷に作られた築山泉水回遊式の日本庭園。 |
北陸・中部地方
福井県 | ||
一乗谷朝倉氏遺跡 | 室町時代 | 戦国時代(室町時代後期)に越前国を支配していた朝倉氏が中心とした城の遺跡。山城と城下町跡。 |
長野県 | ||
尖石石器時代遺跡 | 縄文時代 | 縄文時代中期の集落遺跡。戦前から発掘されている。尖石遺跡と北側の与助尾根遺跡と一括して扱われる。 |
静岡県 | ||
遠江国分寺跡 | 奈良時代 | 磐田市中泉にあったが、819年に焼失。建築物跡より奈良時代の遺物が多数発見されている。 |
新居関跡 | 江戸時代 | 浜名湖口に面する東海道の関所跡。正式名称「今切関所」。唯一現存する関所建築物。 |
登呂遺跡 | 弥生時代 | 弥生時代の集落・水田遺跡。1世紀頃の集落と推定。井戸、竪穴式住居、高床式倉庫の遺構など。 |
愛知県 | ||
名古屋城跡 | 江戸時代 | 徳川家康が天下普請によって築城。尾張徳川家居城。戦国時代にあった那古野城の廃城跡地に建てられた。 |
関西地方
三重県 | ||
本居宣長旧宅 同 宅跡 | 江戸時代 | 江戸時代の国学者「本居宣長」旧宅。12歳~72歳までを過ごす。現在は松坂城跡に移築され、跡地とともに特別史跡。 |
滋賀県 | ||
安土城跡 | 安土桃山時代 | 琵琶湖の東岸の安土山にあった城の城址。織田信長が築城。 |
彦根城跡 | 江戸時代 | 彦根市に城。現存天守。江戸時代井伊直継によって築城され、彦根藩の政庁が置かれた。 |
京都府 | ||
慈照寺(銀閣寺)庭園 | 室町時代 | 足利義政が造成した慈照寺(銀閣寺)の庭園。室町時代後期の東山文化を代表する庭園。 |
鹿苑寺(金閣寺)庭園 | 室町時代 | 足利義満が造成した鹿苑寺(金閣寺)の庭園。室町時代前期の北山文化を代表する庭園。 |
醍醐寺三宝院庭園 | 安土桃山時代 | 秀吉が作ったとされ、聚楽第から運ばれた由緒ある石がある。 |
大阪府 | ||
大坂城跡 | 安土桃山時代 | 現在、ほとんど埋没している豊臣秀吉が建てた大阪城と、江戸時代に徳川秀忠がほぼ新築した城の遺構。 |
百済寺跡 | 奈良時代 | 奈良時代の公卿(高官)百済王敬福が建立した寺。金堂、講堂、食堂などの礎石が残る。 |
兵庫県 | ||
姫路城跡 | 江戸時代 | 江戸時代初期に建てられた天守や櫓などが現存している国宝、世界遺産。 |
奈良県 | ||
キトラ古墳 | 飛鳥時代 | 玄武や朱雀、天文図などの壁画が発見された円墳。亀虎古墳とも。 |
高松塚古墳 | 飛鳥時代 | 藤原京期の古墳。直径23m、高さ5mの2段円墳。極彩色の壁画が発見されている。 |
山田寺跡 | 飛鳥時代 | 古代寺院跡。明治に入ってからの廃仏毀釈で廃寺となる。金堂、塔、講堂、宝蔵などの跡が出土している。 |
石舞台古墳 | 飛鳥時代 | 古墳時代後期n古墳。元は土の盛られた丘があったが、現在は土が失われ巨石を用いた石室が露出している。 |
巣山古墳 | 古墳時代 | 全長200mの前方後円墳。場見古墳群の構成古墳。 |
藤原宮跡 | 飛鳥時代 | 四方1kmの藤原京の宮城跡。朝堂院の遺構や太極殿の土壇が残っている。 |
文殊院西古墳 | 古墳時代 | 古墳時代後期に築造されたと推定される古墳。直径25~30mの円墳とされる。 |
平城宮跡 | 奈良時代 | 奈良時代の都、平城京の宮殿跡。太極殿や楼門が復元されている。「古都奈良の文化財」として世界遺産へ登録。 |
平城京左京三条二坊宮跡庭園 | 奈良時代 | 平城京の左京三条二坊六坪に位置する庭園と建物跡。 |
本薬師寺跡 | 飛鳥時代 | 藤原京の薬師寺と呼ばれた寺院跡。天武天皇が建立を誓願。金堂の礎石、東塔、西塔の土壇や礎石が残る。 |
和歌山県 | ||
岩橋千塚古墳群 | 古墳時代 | 古墳時代後期の古墳群。前方後円墳、円墳、方墳など約600基からなる。 |
中国・四国地方
鳥取県 | ||
斎尾廃寺跡 | 飛鳥時代 | 金堂、塔、講堂などの土壇と礎石が残る山陰を代表する寺院の跡。東西160m、南北250mの大規模寺院跡。 |
岡山県 | ||
旧閑谷学校 附 椿山石門津田永忠宅跡および黄葉亭 | 江戸時代 | 岡山藩主池田光政が設置した日本最古の学校。講堂は国宝、その他の建築物も重文指定。 |
広島県 | ||
厳島 | 飛鳥時代 | 厳島(宮島)にある神社。平清盛によって海上社殿が整えられる。海上鳥居が有名。世界遺産、日本三景。 |
廉塾ならびに菅茶山旧宅 | 室町時代 | 儒学者の菅茶山が開いた私塾。菅茶山の居宅、寮舎、講堂などが保存されている。 |
香川県 | ||
讃岐国分寺跡 | 奈良時代 | 真言宗の寺院。金堂、講堂、塔、僧房などの礎石が残る。現在の寺院の本堂は講堂跡にある。 |
九州地方
福岡県 | ||
王塚古墳 | 古墳時代 | 採土工事により半分は削られた前方後円墳(その工事によって発見される)。5色の壁画が石室内の全面にある。 |
水城跡 | 飛鳥時代 | 白村江の戦いの敗戦後、唐・新羅からの大宰府防衛のための古代の城跡。 |
大宰府跡 | 飛鳥時代 | 筑前国にあった地方行政機関の政庁跡。中門や南門、正殿跡の他、南北2.4㎞、東西2.6㎞の条坊があったとされる。 |
大野城跡 | 飛鳥時代 | 水城と同じく白村江の戦い後、大宰府防衛のための古代の城。土塁、石塁、水門、建物跡などの遺構がある。 |
福岡県/佐賀県 | ||
基肄(椽)城跡 | 飛鳥時代 | 福岡・佐賀県境の基山にある古代山城。は白村江の戦いで大敗した後の防衛のために築かれた。 |
佐賀県 | ||
吉野ヶ里遺跡 | 弥生時代 | 弥生時代の大規模集落跡。濠、木柵、土塁など防御に関連する遺構、物見櫓、住居・建物跡などが発見されている。 |
名護屋城跡並陣跡 | 安土桃山時代 | 秀吉が文禄の役の前に築かせた城跡。石垣、空堀、井戸などの遺構が発見されている。 |
長崎県 | ||
金田城跡 | 飛鳥時代 | 長崎県対馬にあった古代山城。白村江の敗北後、防衛強化のために築城。城門、水門、建物跡などの遺構が残る。 |
原の辻遺跡 | 弥生時代 | 壱岐にある弥生時代の大規模集落跡。竪穴式住居、主祭殿、迎賓場、集会場、物見櫓など集落が復元されている。 |
熊本県 | ||
熊本城跡 | 安土桃山時代 | 加藤清正が改修し、幕末まで細川家の居城だった城。西南戦争で天守は焼失し、復元天守の他櫓や門など遺構がある。 |
大分県 | ||
臼杵磨崖仏 附 日吉塔、嘉応二年在銘五輪塔 承安二年在銘五輪塔 | 平安時代 | 臼杵市にある磨崖仏。火山性の凝灰岩に彫られている。60躯あまりの国宝を含む。 |
宮崎県 | ||
西都原古墳群 | 古墳時代 | 西都原台地にある日本最大級の古墳群。前方後円墳、円墳、方墳311基からなる。その他横穴墓などが確認されている。 |
特別史跡については、「日本の特別史跡一覧(Wikipedia)」を参考に集計・プロットしています。
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