長野県の地図と地理:盆地と山脈、川が織りなす風景。赤石・木曽・飛騨の日本アルプスと天竜川・千曲川・木曽川。

 

長野県の地図と地理:盆地と山脈、川が織りなす風景。赤石・木曽・飛騨の日本アルプスと天竜川・千曲川・木曽川。

 

長野県は本州のほぼ中央に位置し、日本の8県と接する内陸県である。

その広大な面積は南北に長く、日本で4番目に大きい都道府県だ。

山岳地帯が多く、平野部が限られているため、県全体が豊かな自然に囲まれている。

この記事では、長野県の地形、河川、平野、盆地について詳しく解説し、その魅力を紹介する。

 

長野県の地図と地理:盆地と山脈、川が織りなす風景。赤石・木曽・飛騨の日本アルプスと天竜川・千曲川・木曽川。

長野県の地理・地形・地図
長野県の地理・地形・地図

 

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長野県の位置と山脈

長野県は西側で富山県や岐阜県と接し、飛騨山脈北アルプス)がその境界を形成している。

南東部には静岡県や山梨県との県境に赤石山脈南アルプス)、さらに南部中央には木曽山脈が連なっている。

これらの山脈は、日本有数の山岳地帯を形成し、長野県は登山やハイキングの愛好者にとって魅力的な場所となっている。

 

富山県との県境には、白馬岳鹿島槍ヶ岳立山水晶岳といった3000メートル級の山々が連なり、北アルプスの雄大な風景を楽しむことができる。

松本盆地と北アルプス(飛騨山脈)
松本盆地と北アルプス(飛騨山脈)

また、岐阜県との境界には槍ヶ岳穂高岳焼岳乗鞍岳御嶽山といった名峰が特徴的な山岳景観を提供している。

 

南側に目を向けると、恵那山を中心に木曽山脈が南北に伸び、空木岳木曽駒ケ岳がその象徴的な山々となっている。

これらの山脈は県境を形成しな山塊で、県内の地形を複雑にしている。

木曽駒ケ岳の千畳敷カール
木曽駒ケ岳の千畳敷カール

 

東側には、静岡県との境界に光岳赤石岳塩見岳があり、山梨県との境界には北岳や甲斐駒ヶ岳八ヶ岳がそびえている。

これらの山々が南アルプスを形成し、その自然美は訪れる人々を魅了している。さらに、埼玉県との境界には甲武信ヶ岳がある。

 

県域の外側に標高の高い山地・山脈が広がり、その中に点在する盆地が都市化しているため、富山県境では飛騨山脈を通るため、自家用車での往来は不可となっている。

そのほかにも、地形的な問題で飯田市と静岡県静岡市など、陸続きであるにも関わらず、往来が不可能な自治体がある。

 

長野県の河川と盆地

 

長野県には、8本の一級河川が流れており、それぞれが独特の景観を形成している。

これらの河川は、県内の多くの盆地を潤し、農業や都市の発展に重要な役割を果たしている。

 

信濃川水系

信濃川水系は、県内では千曲川と呼ばれ、日本最長の川である。

千曲川は、長野県、埼玉県、山梨県の県境に位置する甲武信ヶ岳を源流とし、佐久盆地上田盆地を北西に流れる。

その後、千曲市で北東に流れを変え、長野盆地に入り、川中島の北端で犀川と合流する。合流後は、長野盆地を北東に流れ、新潟県へと続いている。

長野市
長野市

犀川・梓川・奈良井川

犀川は、信濃川の支流であり、上流部では梓川と呼ばれる。

梓川は、飛騨山脈南部を源流とし、上高地を南流して松本盆地を貫流する。

上高地(梓川上流)
上高地(梓川上流)
松本城(松本市)
松本城(松本市)

その後、奈良井川と合流し、犀川として長野盆地で千曲川に合流する。

この地域では、豊かな自然と歴史的な背景が融合した独特の風景が広がっている。

天竜川と木曽川

天竜川は、諏訪湖を源流として諏訪盆地を抜け、木曽山脈と赤石山脈に挟まれた伊那盆地を南流している。

諏訪湖(左奥が天竜川下流側)
諏訪湖(左奥が天竜川下流側)

この川は、長野県から静岡県、愛知県へと流れ、地域の農業や生活に重要な役割を果たしている。

天竜川流域は、かつての製糸業で栄えた地域であり、その歴史と共に川の景観を楽しむことができる。

天竜峡(天竜川)
天竜峡(天竜川)

木曽川は、長野県木曽郡の鉢盛山を源流とし、南西に流れて岐阜県中津川市に入る。

この川は、「木曽の桟」や「寝覚ノ床」などの渓谷を形成し、美しい自然景観を提供している。

寝覚ノ床(木曽川)
寝覚ノ床(木曽川)

木曽川の東側には木曽山脈がそびえ、天竜川と共に長野県の山岳景観を彩っている。

伊那盆地(手前)と木曽山脈(奥)
伊那盆地(手前)と木曽山脈(奥)

姫川とその他の河川

姫川は、長野県北安曇郡白馬村親海湿原を源流とし、北流して新潟県糸魚川市から日本海に注ぐ。

この川は、その美しい水質で知られ、何度も一級河川の水質ランキングで1位に輝いている。

また、富士川や矢作川も源流部が長野県に位置し、それぞれの流域で独自の自然景観を形成している。

長野県の自然景観と歴史

長野県の地理的特性は、山岳地帯と盆地が複雑に組み合わさった独特の風景を生み出している。

特に、川中島の戦いで知られる川中島地域は、千曲川と犀川の合流地点に広がる平坦地で、戦国時代の歴史を色濃く残している。

甲斐国(現在の山梨県)の武田信玄と越後国(現在の新潟県)の上杉謙信が北信濃の支配権を巡って戦ったこの地は、歴史的な観光名所としても人気が高い。

また、長野県内の多くの地域は、標高が高く、四季折々の自然を楽しむことができる。

特に、北アルプスや南アルプスの山々は、登山やアウトドア活動の場として多くの人々に親しまれている。

さらに、天竜川や木曽川、千曲川の流域には、豊かな農地が広がり、地域の農業を支えている。

 


長野県は、日本の中央部に位置し、その地理的特性から多様な自然景観と豊かな歴史を持つ地域である。

山脈や川、盆地が織りなす風景は、訪れる人々に深い感動を与える。

長野県の魅力は、その自然の美しさだけでなく、歴史的な背景や地域の文化にもあり、多くの観光客にとって魅力的な目的地となっている。

 

 

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長野県の地理・地形・地図
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