北海道の観光地・名所・名刹・百選と地図。
世界自然遺産である「知床」をはじめ、日本八景「狩勝峠」、日本二十五勝「大沼」、日本百景の層雲峡、登別温泉、洞爺湖。特別天然記念物のマリモ、昭和新山、大雪山など、大自然とその区域の広さから多くの観光地を有する北海道。
そんな北海道の国の名勝や、日本百景、滝百選や百名城、桜名所に加え、温泉地、古社寺などなど北海道の観光名所についての名前と解説と地図を掲載。
北海道の観光地・名所・名刹・百選と地図。
北海道の世界遺産
北海道では、世界自然遺産に「知床」が指定されている。
北海道の東部に位置し、オホーツク海に突き出た知床半島の先端側約半分が自然遺産の区域に指定され、その自然の固有性、集合性から自然遺産に登録されている。
北半球における流氷の南限で、流氷に付着した藻類による豊富な植物性プランクトンを起点とした食物連鎖により多様な生態系をはぐくむ地域である。
シロザケやマス、ヒグマやフクロウ、オオワシなどの魚類、猛禽類、大型哺乳類が棲息している。
また、火山活動により形成された急峻な連山とそのふもとを覆う原生林、断崖、湿原や湖沼などが凝縮された地形を持ち、優れた景観を維持している。
北海道の特別天然記念物・国指定の名勝・三大〇〇・日本百景など
北海道では、日本八景に「狩勝峠」、日本二十五勝に「大沼」、日本百景には「層雲峡」「登別温泉」「洞爺湖」が指定されている。
日本八景「狩勝峠」は、北海道の中部にあり、日本海側と太平洋側の分水嶺に当たる峠で、峠を通るトンネルを抜けた後に眼下に広がる十勝平野を一望できることから、日本三大車窓にも選ばれている。
日本二十五勝の「大沼」は、亀田半島の北側基部にある駒ヶ岳の南にある複数の湖やその地域を指し、湖沼内には流山と呼ばれる小島が多数浮かび特異な景観を持っている。
層雲峡は、大雪山国立公園内にあり、石狩川の両岸に断崖が続く景観である。
登別温泉は、全国有数の温泉地で噴気孔群である地獄を持つ温泉、洞爺湖は内浦湾の北東部にあるカルデラ湖で、湖の真ん中に丸い島が浮かんでいる。
北海道では、その領域の大きさ、自然の多さから、多数の特別天然記念物が指定されている。
まず、特別天然記念物に指定されているのは、阿寒湖のマリモ。
球状に集合体を作る緑藻の一種で、阿寒湖に生息するマリモは綺麗な球体を作ることで有名である。
次に、1944年の噴火で隆起した火山で、先述の洞爺湖の南にある昭和新山である。
日本の地質100選、日本ジオパーク、世界ジオパークに認定されている。
そのほか、北海道中央にあり朝日岳などからなる山塊である大雪山、札幌市、江別市、北広島市にまたがる原生林である野幌原始林、襟裳岬の20㎞北西にあるアポイ岳高山植物群落群が特別天然記念物として指定されている。
特別史跡には、函館の五稜郭跡が、日本三大車窓には前述の狩勝峠、国の名勝には網走市の標高207mの山「天都山」、九度山や神威岬、襟裳岬などアイヌの伝承や言葉にまつわる景勝地群である「ピリカノカ」などが指定されている。
北海道の百選(渚、名城、滝、さくら名所)
北海道では、日本さくら名所100選に、松前公園(松前町)と二十間道路桜並木(新ひだか町)の2カ所が選出されている。
松前公園は松前城址を中心とする公園で250種8000本の桜が植えられている。
二十間道路桜並木は、直線距離7kmの道路の両脇に3000本の桜が植えられている道路で「日本一の桜並木」と称される。
日本の滝百選には、羽衣の滝(東川町)、飛竜賀老の滝(島牧村)、流星・銀河の滝(上川町)、アシリベツの滝(札幌市南区)、インクラの滝(白老町)、オシンコシンの滝(斜里町)の6カ所が選出されている。
羽衣の滝は7段の滝で途中で沢が日本合流している段瀑、飛竜賀老の滝は竜神の滝や飛竜の滝とも呼ばれ滝の上流では天然炭酸水が湧き出ている。
流星・銀河の滝は、断崖に並ぶ2本の滝で銀河の滝は分岐瀑、流星の滝は直瀑。
アシリベツの滝は厚別川上流で柱状節理の崖にかかる落差26mの滝である。
インクラの滝は「別々の滝」の別名を持つ。インクラは、近くのインクライン(産業用ケーブルカー)設備に由来する。
オシンコシンの滝は知床半島チャラッセナイ川河口近くにある分岐瀑で知床八景の一つに数えられる。
日本100名城には、五稜郭(函館市)、根室半島チャシ跡群(根室市)、松前城(松前町)の3ヵ所が、続日本100名城には、志苔館(函館市)、上ノ国勝山館(上ノ国町)が選ばれている。
五稜郭は江戸時代末期に築造された星形城塞で、戊辰戦争の最終戦、函館戦争時には旧幕府軍が占領し政府軍に応戦した場所である。
1869年5月に旧幕府軍が降伏し、五稜郭は廃城となっている。
根室半島のチャシ跡群は、根室半島に多く残っているチャシ跡である。
チャシとは、近世アイヌ文化で重要な位置や役割があったと考えられている施設で濠や崖などで区切られている築山であることが多い。
ただし、文献等が乏しいため詳しい目的などは分かっていない。
根室半島にはチャシが集中しており、約30のチャシが確認されている。
松前城は、松前半島の南西部にある城。上述の松前公園の中心部にあり、松前藩松前氏の居城であった福山館を拡張して築城された、道内で唯一の日本式城郭である。
天守が現存していたが、1949年に焼失、現在は再建天守と、現存の本丸御門や石垣、土塁などが残っている。
志苔館は函館にある中世城館跡で1457年頃(室町幕府8代義政の頃)には廃城となったと考えられている。
志苔館
上ノ国勝山館も中世の日本の城跡で、1473年(室町幕府9代義尚の頃)に築城されたとされる。
上ノ国勝山館
日本の渚100選には、渡島半島基部北西側で日本海に面する江ノ島海岸(島牧郡島牧村)、積丹半島突端近くの島武意海岸(積丹郡積丹町)、襟裳岬を含む百人浜・襟裳岬(幌泉郡えりも町)、地球岬の北東に位置するイタンキ浜(室蘭市)、北海道東部の野付半島にあるトド原(野付郡別海町)が選出されている。
トド原(野付郡別海町)
北海道の古社寺・名刹と温泉地。
北海道には温泉地も多い。
北海道東部屈斜路湖の東にある川湯温泉は、その強酸性で有名である。温泉街の真ん中をお湯の川が流れている。
札幌市にある定山渓温泉は北海道三大温泉郷のひとつ。
ニセコ温泉郷はニセコ町、蘭越町、愚知安町にある温泉の総称として使用され、周辺は北海道随一のレジャー観光地となっている。
洞爺湖の南側湖畔には洞爺湖温泉街があり、登別温泉は日本有数の温泉地で9種の泉質がある道三大温泉郷のひとつである。
北海道三大温泉郷の最後の一湯は、函館市にある湯の川温泉が選ばれている。
そのほか、秋には網走市で赤く色づく卯原内サンゴ草群生地や、札幌市の定山渓の紅葉、冬には美瑛町にある白金青い池が白銀に染まる風景や、白銀の三国峠にかかる赤い橋の美景など、季節特有の景勝地も多い。
(外部リンク)北海道のホームページ
(外部リンク)北海道公式観光サイト「HOKKAIDO LOVE!」