日本一人口が少ない県として知られる鳥取県は、その静けさと雄大な自然景観を武器に、訪れる人を深い感動へと導く土地である。
日本海に面した白砂の海岸線や中国山地の山々、大山や鳥取砂丘といった日本を代表する景勝地、さらに温泉や歴史的な街並みが県内に点在する。
日本百景や国指定の名勝、滝百選や桜名所百選、名城なども数多く選定され、自然・歴史・文化を一度に味わえるのが鳥取観光の魅力である。
本稿では、鳥取県の観光地を世界遺産以外の文化資源を中心に体系的に紹介する。
鳥取県の観光スポット。定番と穴場|鳥取砂丘・大山・浦富海岸・三朝温泉・三徳山投入堂など文化と自然の名所

名勝・天然記念物・百景に輝く自然の宝庫
鳥取県を代表する名勝のひとつが浦富海岸だ。
岩美町に広がるリアス式の海岸線は、断崖絶壁や海食洞、透き通る青い海が織り成す景観美で知られ、日本百景や渚百選にも選ばれている。

遊覧船やシーカヤックで間近に体験でき、夏は海水浴やシュノーケリングでも人気を集めている。
もう一つ忘れてはならないのが三徳山と三佛寺投入堂である。
断崖に張り付くように建立された木造建築は「日本一危険な国宝」と称され、参拝登山は厳しいが、その神秘的な姿をひと目見ようと多くの参拝者が訪れる。

あわせて小鹿渓は緑豊かな渓谷美と滝の調和で国の名勝に指定され、自然散策に最適なスポットである。
日本百景には浦富海岸に加え、大山や三朝温泉が選ばれている。

大山は「伯耆富士」と呼ばれる美しい山容で、特別天然記念物「大山のダイセンキャラボク純林」を抱く。

標高1700メートル級の山頂付近に広がるキャラボクの群生地は国内最大規模であり、学術的価値も高い。
さらに、特別史跡に指定される斎尾廃寺跡は白鳳時代に築かれた寺院跡で、山陰唯一の国指定特別史跡として歴史的価値を示している。
倉吉市の白壁土蔵群は伝統的建造物群保存地区に指定され、江戸から明治の商家建築を残す町並みが今も観光客を魅了している。

百選が物語る鳥取の名所
鳥取県の滝百選には雨滝と大山滝が選ばれている。
雨滝は落差40メートルを誇る県下一の大瀑布で、周囲の新緑や紅葉と相まって壮大な景観をつくり出す。
大山滝は落差約42メートルで、西日本有数の迫力ある滝として名高い。

渚百選には浦富海岸のほか、弓ヶ浜海岸や鳥取砂丘・白兎海岸がある。
弓ヶ浜海岸は米子市から境港市にかけて20キロ以上に及ぶ砂浜で、白砂青松の景観美が魅力である。
鳥取砂丘は日本最大の観光可能な砂丘で、砂丘地ならではのパラグライダーやラクダ乗り体験が人気を集める。
白兎海岸は因幡の白兎神話の舞台とされ、神話的情景を現代に伝える海岸である。

桜名所百選には鳥取市の久松公園と倉吉市の打吹公園が指定されている。
久松公園は鳥取城跡を整備した公園で、約240本の桜が城跡とともに咲き誇る。
打吹公園は明治時代に開設され、広大な敷地に動物園や遊園地を併設する桜の名所である。

鳥取城は日本百名城の一つで、戦国時代には羽柴秀吉の兵糧攻めで知られる。
現在は天守台や石垣が残り、歴史ファンが訪れる。
続百名城には米子城と若桜鬼ヶ城が含まれ、米子城は大山と日本海を一望する眺望で知られ、若桜鬼ヶ城は中世山城の代表格として注目される。

名刹・名湯が織りなす信仰と癒やし
鳥取は古社寺や温泉が観光資源としても重要である。
三佛寺や大山寺といった山岳信仰の古刹は、厳しい自然と一体化し、修験の場として今も信仰を集める。
温泉地では三朝温泉と皆生温泉が二大名湯だ。
三朝温泉は世界有数のラジウム泉で、湯治の文化を残す温泉街が広がる。
皆生温泉は「日本のハワイ」とも称される白砂青松の弓ヶ浜沿いにあり、海水浴と温泉を同時に楽しめる点が特徴である。
関金温泉や浜村温泉、はわい温泉なども点在し、それぞれ個性ある泉質と歴史を誇る。
その他 ― 鳥取ならではの観光資源
観光名所としては廃線跡を利用した倉吉市の「旧国鉄倉吉線泰久寺駅跡」が近年注目されている。
竹林に覆われた線路跡は幻想的で、SNSも人気のフォトスポットとなっている。

また、鳥取県の中央に広がる東郷池は汽水湖として独特の生態系を持ち、湖畔からの夕景は絶景である。

境港市の水木しげるロードは妖怪のブロンズ像が並び、漫画文化を体感できる観光地として人気を集める。


















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